便秘の仕組み&解決法

中野美和子先生 監修 便秘の仕組み&解決法

便秘外来のウンチ博士こと中野美和子先生が便秘の解決法をご紹介。

子供の便秘はもちろん便秘で悩む皆様におすすめです!

中野  美和子 先生 / 監修

国立小児病院を経て、さいたま市立病院小児外科部長(2018年退職)、非常勤医として排便外科は続行。
現在は神戸学園所属、熊本大学病院小児外科・移植外科勤務。
著書『赤ちゃんからはじまる便秘問題』(言叢社)

慢性便秘はなぜ起きるか?

通常、食後8~10時間ほどたつと、消化吸収されたのちカスとなった便は、S状結腸まできます。ここで半日~2日位とどまり『バナナ型』などの形のある便ができます。この便は大蠕動(だいぜんどう)という大きな強い蠕動運動(ぜんどううんどう)で直腸まで降りてきます。

ここまで来ると直腸の壁が、脳に『ウンチが出ますよ』と知らせてくれて便意が起き、排便にいたるわけですが・・・慢性便秘症の子は、新しく便が下りてきても、直腸にすでにウンチが溜まっているので、脳が知らせてくれない。直腸が脳を刺激しないからです。何日もたって、直腸に便が大量に溜まったところでやっと便意が起きますが、固くなった大きな便を出すことは苦しいので便意を我慢し、さらに大量に便が溜まっていくという悪循環にはまります。

※大蠕動(だいぜんどう)は1日に1~3回おきる波で、まとまった食物等が胃に入ると生じます。

便秘の仕組み

     新しい便が下りてきても、直腸にはすでに古い便がとどまっている

 

 

 

 

 

  大量に溜まったところで便意が起きるが・・・

 

 

 

 

 

  固くなった大きな便は、出しにくく、つらい・・・ 

  苦しいので便を我慢し、さらに大量の便が溜まってしまう・・・

 

 

 

 

に1回とか月に3回しか出ない、便がちびちびもれる、食欲がない、イライラ、集中力の低下など、慢性便秘に悩む子供は10人に2人とも。学校生活にも悪影響を及ぼし、精神的にダメージをあたえる便秘は、今緊急の課題です。

たまった便は浣腸で直腸を空っぽにする!

解決策は『浣腸!』です。
便は直腸まで下りてきているのですから、これを肛門からの刺激によって出してやります。『浣腸』は毎日1回行って、直腸をからにすることがよいのです。毎日これを続けると、便の流れがよくなり、大腸全体の便の溜まりも減っていきます。

『浣腸』をすると、溜まっているものを大きめの刺激で動かして出すので、最初は苦しいですが、溜まりが減るにつれて苦しくなくなり、むしろ便がスッキリ出ることがわかるようになります。おなかがスッキリして、食欲も出てきます。少食だと思われていた子が便秘が解消するにつれ、とてもよく食べる子になったりします。

うれしいことに、直腸に便をためないようにしていると、しだいに直腸の感受性が戻り、1日分の便量で便意を感じるようになります。(実際に、本当に直腸が細くなるにはかなり時間がかかります)

浣腸についてはこちら

浣腸は正常な排便に戻るための、第一歩!

直腸に溜まっている便は浣腸でスッキリ出してやり、いつも直腸がからっぽになると、正しい排便のリズムが戻ります。

高齢者は、身体機能の衰えなどにより大腸に便が溜まりやすくなっているうえ、筋肉の衰えから便が肛門まできていてもうまく出せないという、子供と同じ便秘症に悩まされています。そこで高齢者でも同じように浣腸などの刺激でスッキリ排便して、定期的に出すのが良いでしょう。

浣腸は、常用するとくせになるとか、効果が減少するとか言われますが、そんなことありません。浣腸の成分は、グリセリンという油と水で、毎日使用しても無害です。

ウンチ博士の中野美和子先生は、浣腸を用いて腸をからっぽにし、正しい排便のリズムを取り戻して、多くの慢性便秘の子供を救ってきました。浣腸は正しい排便に導くための第一歩なのです。

正しい排便とは

ウンチが下りてくると、腸壁の壁を押し、神経が圧を感じ大脳排便スイッチが入り、便意が起こる。

トイレに行って排便体勢になると括約筋がゆるみ、排便される。

 

 

 

 

排便して直腸が元の大きさに戻る。直腸がペチャンコになる。スッキリ感のウンチ。

 

 

 

 

 

良い排便は、排便したいという感覚があって、トイレに行ってラクに1日分の便(2~3日に1度の排便があれば2~3日分の便)が出て、排便後にすっきりしたという感覚を持てること!

皆さんも良い排便を目指しましょう!

 

 

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