メディア掲載情報

2012.1.19 神戸新聞「大震災と中小企業 (第一部)阪神・淡路の経験」に掲載されました。

植物のように地域に根を張り、環境に適応して絶えず進化する。それが中小企業の強さだ。東日本大震災で拠(よ)って立つ地域が壊滅的な打撃を受けた。再生に何が必要なのか。その答えは、阪神・淡路大震災を経験した私たちの足元にあるはずだ。17年前、被災地で苦闘した経営者たちに迫る。

大震災と中小企業 第一部阪神・淡路の経験
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トップの力量 難局こそ前向きな姿勢で 「難局こそ転機。そこでトップの判断が問われる。常に前向きな姿勢でいたい」。ムネ製薬(淡路市、53人)会長、西啓次郎(73)
「わが社は大丈夫です、1週間で製品をお届けします」。1995年1月17日、午前8時。かん腸などを作るムネ製薬の西啓次郎=当時専務、56歳=は、顧客名簿を引っ張り出し、取引先に片っ端から電話を掛け続けていた。 事務所、工場棟など5棟のうち3棟が倒壊。「復旧までどれくらい掛かる?」「1週間です」「頼む」。工場長に現場を一任。「情報不足は風評を生む。中小企業は自ら発信しなければならない」。近所の惨状がテレビで報じられていたことも危機感に拍車を掛けた。自宅でも年賀状を繰りながら、ダイヤルの手を止めなかった。 後日、大口の得意先ほど、別メーカーへの切り替えを急いでいたのが分かった。 「肝が冷えました」 本社工場は旧北淡町の震源地から約20キロ地点にある。西は被災社員に見舞金を配り、声を掛けて回った。96年には叔父の後を受けて5代目社長に就任。2005年に会長となり、新工場と社員の結束をばねに、業績を伸ばしている。

「神戸新聞より」